第2回写真コンテスト


第2回写真コンテスト

審査員:金盛正樹氏
(日本鉄道写真作家協会(JRPS)会員)
飯山線沿線地域活性化協議会宰

夏部門:優秀賞


大久保 広樹(長野市)
「合歓の花が咲く梅雨の晴れ間の飯山線」

審査員のコメント:
深い緑に差し込む強い光線が夏の暑さを物語っています。飯山線に珍しくジョイフル・トレイン(お座敷列車)がやって来た時のものですね。平素静かな普段着の飯山線が、この日はちょっとめかし込んだ飯山線、といったところでしょうか。構図的なことを申しますと、空が白っちゃけていますので、思い切って画面からカットするとより良かったでしょう。
冬部門:優秀賞


高橋 修(神奈川県茅ヶ崎市)
「初冬のふるさと」

審査員のコメント:
雪に覆われた野山を黙々と駆け抜ける飯山線の列車には、とても風情があります。しかし冬の飯山線を写真に撮ると、どうしても無彩色になりがち。しかし高橋さんは、そこへ柿の木を入れることによって彩りを加えてくれました。赤い柿の色が画面を華やかにしています。
春部門:入選

丸山 啓作(須坂市)
「桜並木」

審査員のコメント:
長い雪の季節が去り、春の訪れを告げるように桜が一気に咲き誇った飯山線の沿線。その浮き浮きするような喜びが伝わってくるようです。惜しいのは天気が曇りだったこと。桜の花が背景に溶け込んでしまいました。ぜひ今年は晴れに日に撮ってみて下さい。
冬部門:入選

大久保広樹(長野市)
「高社山をバックに千曲川に沿って走る紅一点の飯山線」

審査員のコメント:
深夜の雪かき作業を終えて、長野方面へと帰っていくラッセル車の写真ですね。飯山線の冬の風物ともいえるこの列車を、雪化粧した沿線の風景の中に配したきれいな作品です。ラッセル車の赤色がいいアクセントになっています。

高橋香緒里(神奈川県茅ヶ崎市)
「雪原を行くキハ110」

審査員のコメント:
夕刻のいい光加減のときに撮影されましたね。戸狩スキー場へと連なっていく街並みも背景にうまく取り入れていて、奥行き感のある作品に仕上がっています。ところが列車の位置が惜しい!画面のほぼ真ん中に来てしまいました。背景の電柱の処理と合わせて、シャッターを切るタイミングを工夫すれば、さらに完成度の高い作品になるでしょう。

内山義昭(新潟県新潟市)
「しんしんと」

審査員のコメント:
雪が分厚く積もる夜の無人の駅。なんとも詩的な写真です。駅照明の水銀灯による青緑色の光が、非現実的な世界を創り出しています。内山さんは、技術的にもしっかりしたものを持っているとお見受けしました。とても完成度の高い作品だったのですが、ちょっと寂しげだったので、「優秀賞」はおあずけ、とさせていただきました。

富井保光 (長野県野沢温泉村)
「乗務を終えて」

審査員のコメント:
今回選ばれた作品の中で、唯一人物の入った作品となりました。乗務を終えた運転士さんが帰っていくところでしょうか?日常繰り返される何気ないシーンですが、主役である列車と人物を対角に配した動きのある構図で、見ていて飽きません。舞い散る雪が、この作品にさらに味わいを加えてくれています。

 


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